蝦夷共和国の夢——幕府海軍の最後の抵抗と国際法の知識
榎本武揚は旧幕府海軍の艦隊を率いて戊辰戦争に参加し、1868年に函館・五稜郭を拠点とした独立政権「蝦夷共和国」を樹立した。議会制的な制度を持つこの政権は1869年5月まで抵抗を続けた。降伏後は処刑を免れ、その後明治政府に仕えてロシアとの樺太・千島交換条約(1875年)を交渉するなど外交官として活躍した。国際法の知識を駆使した外交は高く評価され、明治政府でも文部大臣・逓信大臣・外務大臣などを歴任した。幕臣から明治官僚への転身の成功例として高く評価される。