幕末の日本で、日本語を学ぶ外国人に苦痛を与えていたのは体系的辞書の不在であった。ヘボンは助手の岸田吟香らと8年がかりで『和英語林集成』(A Japanese and English Dictionary)を編纂、1867年上海で印刷し横浜で発売。日本語2万語に英語訳・用例を付した画期的辞書であった。この辞典で用いたローマ字表記法(shi, chi, tsu, fu等、英語話者にとって発音しやすい表記)は、1886年の第3版で「ヘボン式」として定着。明治政府の公用綴り「訓令式」と異なる立場から、国際的には最も普及した日本語ローマ字となった。