平安中期の女流文学者。菅原道真の後裔で、父が上総介(千葉県)に赴任したため幼少期を関東で過ごした。「源氏物語」への熱狂的な愛読が知られ、「更級日記」には「この世に源氏物語という物語があると聞き、いかにして見むと思ひつつ」と記している。13歳で上京する途中の東国の旅の記述から始まる「更級日記」は、源氏物語への憧れ、宮仕えと結婚、老境と夫の死までを回想した自伝的日記文学の傑作。夢を見ることを好み、物思いにふける内省的な性格で、現実よりも物語の世界を愛した「夢想家」として描かれることが多い。千葉県市原市には更級日記ゆかりの地がある。