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PERSON
菅原孝標女
菅原孝標女
更級日記の作者
1008頃-1060頃 · 享年 52歳
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生涯
平安中期の女流文学者。菅原道真の後裔で、父が上総介(千葉県)に赴任したため幼少期を関東で過ごした。「源氏物語」への熱狂的な愛読が知られ、「更級日記」には「この世に源氏物語という物語があると聞き、いかにして見むと思ひつつ」と記している。13歳で上京する途中の東国の旅の記述から始まる「更級日記」は、源氏物語への憧れ、宮仕えと結婚、老境と夫の死までを回想した自伝的日記文学の傑作。夢を見ることを好み、物思いにふける内省的な性格で、現実よりも物語の世界を愛した「夢想家」として描かれることが多い。千葉県市原市には更級日記ゆかりの地がある。
人物像
現実よりも夢と物語の世界に生きることを好んだロマンティストな内省的女性。源氏物語への熱狂は一種の信仰に近く、その純粋な文学への愛が「更級日記」に溢れている。
歴史的意義
「更級日記」は平安日記文学の完成形の一つ。源氏物語への憧れを率直に綴った姿は、文学を愛する人々の共感を現代まで呼び続けている。
逸話・エピソード
源氏物語との出会い——夢見る少女の文学体験
菅原孝標女は関東から上京する途中の旅(1021年)の記述から「更級日記」を書き始めた。京に着いてから伯母から「源氏物語」五十余巻を譲り受けた時の喜びを「この世にかかることあらむとは、夢にも思ひかけず」と記している。蛍の光を頼りに読み、昼も夜も物語の世界に浸り続けた体験は、文学への純粋な愛の記録として千年後の現代人にも共感を呼ぶ。晩年には物語にのめり込んだことへの後悔と信仰への転換も記されており、一人の女性の一生を詠んだ回想録として文学史上きわめて重要。
─ 完 ─
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