1547年、尾張国海東郡に生まれた。篠原一計の娘で、幼い頃から前田家に養育された。12歳の時に前田利家に嫁ぎ、以後約21年間で2男9女をもうけた。利家の出世を内助の功で支え、豊臣秀吉の正室・おねとも親交が深かった。1599年に利家が病没すると、徳川家康が前田家に謀反の嫌疑をかけ圧力を強めた。嫡男・利長が徹底抗戦を主張する中、まつは自ら人質として江戸に下ることを申し出て前田家の存続を図った。この決断により加賀百万石は安泰となった。以後14年間にわたり江戸で人質生活を送り、1614年(慶長19年)にようやく金沢に帰還。芳春院と号して出家し、1617年に71歳で没した。2002年のNHK大河ドラマ『利家とまつ』で松嶋菜々子が演じ、広く知られるようになった。