平安時代中期、大江山(現・京都府北部)には酒呑童子と呼ばれる鬼の首領が棲み、京の都から若い娘をさらっていた。一条天皇の勅命を受けた頼光は四天王を率いて山伏に変装し、鬼の居城に潜入。神便鬼毒酒(神から授かった毒酒)を酒呑童子に飲ませて酔わせ、眠ったところを一斉に襲撃して首を斬った。この説話は『御伽草子』の代表作として広く親しまれている。
頼光が病に伏していたある夜、枕元に怪しい僧が現れ蜘蛛の糸を投げかけてきた。頼光は枕元の名刀「膝丸」(後に「蜘蛛切」と改名)で斬りつけると、血の跡が残された。翌日、四天王が血の跡を追うと、北野の塚の中に巨大な山蜘蛛の妖怪が潜んでいた。これを退治したところ、頼光の病はたちまち快癒したという。この説話は能楽「土蜘蛛」の題材として現在も上演されている。
2016年、スマートフォンゲーム『Fate/Grand Order』に源頼光が女性キャラクターとして登場し、大きな話題となった。ゲーム内では「牛若丸の先輩」として母性的な性格を持つバーサーカーとして描かれ、鬼退治の逸話も取り入れられている。歴史上の武将が性別を変えて登場するFateシリーズの特徴的な解釈であり、これにより頼光の知名度は若年層にも大きく広がった。