「武士道」の誕生——ベルギーの質問から生まれた日本の魂の書
新渡戸稲造が「武士道」を書くきっかけは、ベルギーの法学者・ド・ラブレーから「日本には宗教教育がないのに、どのように道徳を教えるのか」と問われたことにあった。この質問に答えるために英語で書き始めた著作が「Bushido: The Soul of Japan」(1900年)である。武士道の徳目—義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠義—を英語で丁寧に説明したこの書は、ルーズベルト大統領が「世界最高の道徳書の一つ」と称賛し、欧米の知識人に日本精神を広く紹介した。