「Shigella」——世界標準語になった日本人の名
志賀の発見した赤痢菌は、発見者を讃えて「Shigella(シゲラ属)」と命名された。学名に日本人の姓が付けられたのは細菌学史上これが初めてである。Shigella dysenteriae(志賀赤痢菌)、Shigella flexneri、Shigella sonneiなど複数の種が知られ、現在も世界中の医学教科書・論文で日々使われている。日本人が世界科学に名を刻んだ最も早い一例であり、開国後わずか30年で世界水準の研究が行えるようになった明治日本の知的飛躍を象徴する出来事であった。