後白河法皇を救った「忠ならんとすれば孝ならず」——父と主の板挟みになった平家の悲劇
平重盛は父・清盛が後白河法皇を幽閉しようとした際、「臣下として天皇を罰するのは不義」と諫め、法皇の安全を守った(1179年)。この時に「忠ならんとすれば孝ならず、孝ならんとすれば忠ならず」(天皇への忠義を尽くせば父への孝行に反し、父への孝行を尽くせば天皇への忠義に反する)と嘆いたとされる。重盛のこの行動は『平家物語』の道義的クライマックスの一つとされ、父の横暴を食い止めた唯一の人物として讃えられた。重盛の死後、清盛の横暴が制御不能となり平家滅亡への道が加速した。