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PERSON
丹波康頼
丹波康頼
平安期の医師・『医心方』撰者
912-995 · 享年 83歳
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生涯
912年生まれ。平安中期の宮廷医で、針博士・丹波宿禰の祖。984年、円融・花山両朝の命により医書『医心方』全30巻を撰進した。これは現存する日本最古の医学書で、隋唐時代の中国医学書を広く引用し、中には中国では散逸した文献も含まれる。内科・外科・婦人科・小児科から養生・房中術まで網羅し、後世の日本医学の基礎となった。丹波家はその後も代々宮廷医を務め、御典医の家系として明治維新まで続いた。
人物像
博覧強記にして実直。中国医学を深く学び、それを日本の風土に合わせて整理する編纂能力に優れた。宮廷医として天皇家の信頼を得つつ、膨大な医学知識を次世代に伝える責任感を持ち続けた学究の人。
歴史的意義
『医心方』は日本最古の医学書として国宝に指定され、現在は東京国立博物館に収蔵されている。中国では失われた隋唐医書の内容を今に伝える貴重な史料であり、日本医学史のみならず東アジア医学史全体にとって不可欠の古典。丹波家は以後、和気家と並ぶ二大宮廷医家として「半井家」「今大路家」などに分かれ、1000年近くにわたり日本の医療を支えた。
逸話・エピソード
984年——『医心方』30巻の完成
984年、康頼は円融天皇の命を受け、長年収集・整理してきた医学知識を集大成した『医心方』全30巻を朝廷に進上した。隋唐時代の中国医書を広く引用しつつ、日本の実情に合わせて処方や治療法を整理した画期的著作であった。その内容は疾病の診断・治療、薬物学、鍼灸、婦人科、小児科、養生法、さらには房中術まで及び、当時としては東アジア最高水準の総合医学書であった。現代でも医学史研究の第一級史料であり続けている。
丹波氏——千年続く医家の祖
康頼の子孫は代々宮廷医を務め、後に「半井家」「今大路家」などに分家しながら明治維新まで約900年にわたり天皇家の医療を担った。これは世界的に見ても稀有な医家の連続であり、日本の宮廷医療文化の中核を形成した。康頼は単に一冊の本を書いた医師ではなく、千年続く医療王朝の祖となった人物である。
─ 完 ─
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