大熊神社の創建年代は明らかでないが、奄美大島に古くから根付いた在来信仰を母体とする古社と伝わる。奄美大島は中世より琉球王朝の文化的影響圏に属し、当社もノロ(祝女)による祭祀など琉球的な信仰形態と深く結びついていたとされる。1609年、薩摩藩島津氏が琉球へ侵攻し、奄美諸島は薩摩藩の直轄支配下に置かれた。これ以降、当社は琉球文化に薩摩・本土神道の様式が加わるかたちで独自の発展を遂げたとされる。江戸時代末期には、薩摩藩によって奄美大島へ流謫された西郷隆盛が滞在した時期があり、島の人々の信仰の場として当社も崇敬を集めていたと伝わる。明治維新後の神仏分離・廃仏毀釈の波は奄美にも及んだが、当社は島固有の祭…