掛川市粟ヶ岳(標高532m)の山頂近くに鎮座する古社で、延喜式神名帳(927年)に遠江国佐野郡の式内社「阿波々神社」(小社)として記載される。主祭神は阿波比売命(あわひめのみこと)で、紡績・農業の守護神として崇められてきた。天平8年(736年)に現在地へ遷座したとも伝わるが、創祀はさらに遡るとされる。山頂にある奥の院を本社とし、『粟ヶ岳の無間の鐘』の伝説で知られる。この伝説では、山中にある鐘を撞くと「現世の願いは叶うが来世で無間地獄に落ちる」という怪異を語るもので、遠州七不思議の一つに数えられる。鎌倉時代以降、武将の崇敬を集め、今川氏や徳川家康も当社に参詣したと伝わる。山頂からは牧之原台地や浜…