茨木市高浜町に鎮座する道祖神社は、古来より旅人を守護し村境を守る道祖神信仰を起源とする社である。道祖神は縄文・弥生期から続く日本固有の信仰で、村の入り口や辻・峠などに祀られ、疫病や悪霊の侵入を防ぐ「塞の神」としても機能してきた。高浜は旧摂津国の交通路が交差する地であり、旅人の安全を祈る信仰が自然に根付いた土地柄であった。中世以降は猿田彦命や久那斗神などが道祖神として習合され、神格の整理が進んだ。江戸期には高浜の産土神として機能し、正月の「どんど焼き」や道祖神祭りなどの民俗行事が行われてきたと伝わる。