圓周寺は大阪市中央区南新町に位置する真宗大谷派の寺院である。南新町周辺は江戸時代の大坂において商業と寺院文化が混在した地域の一つであった。真宗大谷派は1602年(慶長7年)の本願寺分裂を契機として東本願寺を本山に成立し、以来関西を中心に広く信者を持つ宗派となった。大坂は中世以来の浄土真宗の拠点であり、石山合戦(1570〜1580年)の歴史がこの地における浄土真宗信仰の根深さを示している。圓周寺は「圓周」の寺号が示すように、仏の円満な救済が周り渡ることを願う意味を込めて命名されたと考えられる。地域の菩提寺として、住民の冠婚葬祭から年中行事まで幅広く関わりながら、南新町の歴史とともに歩んできた寺院…