松原市小川地区に鎮座する深居神社は、「深居」という古風な神号を持つ神社である。「深居」は神が深くしずまり鎮座するという意味を持ち、古来より神の聖地を示す言葉として用いられた。小川地区は河内国に属し、大和川の流域に近い水田地帯に位置した農村地帯である。享保9年(1724年)の大和川付け替え工事の完成により、周辺の水害は大きく軽減され、地域の農業生産が安定した。深居神社はこの小川の地において五穀豊穣と地域の安泰を祈る氏神として崇敬を集め、田植え・収穫などの農耕行事とも深く関わりながら歴史を刻んできた。近世には名主層が神社の維持を担い、現代も地域の鎮守として機能している。