創建年代は詳らかではないが、行行寺は父島扇浦に根付く浄土宗の寺院と伝わる。小笠原諸島は1876年(明治9年)の日本への正式編入後、移住者が増加し、仏教寺院も次第に整備されていったとみられる。行行寺は太平洋の絶海に位置する孤島の寺院として、島民の葬儀・法要・先祖供養を担ってきた。太平洋戦争後はアメリカ統治下に置かれ、日本人住民は強制退去を余儀なくされたが、1968年(昭和43年)の返還後は旧島民の子孫らの帰島とともに寺院も再建・整備されたとされる。現在も父島の菩提寺として地域住民の信仰を支えている。