平安寺は和泉市小野田町に位置する臨済宗妙心寺派の寺院である。臨済宗は1191年(建久2年)に栄西禅師が宋より帰国して伝えた禅宗の一派で、公案禅を特徴とする。妙心寺は1337年(建武4年)に花園法皇が花園離宮を禅寺として創建したもので、後に関山慧玄(無相大師)が入寺して大いに興隆し、今日では臨済宗最大の法流を有する大本山となっている。和泉国においても中世から近世にかけて禅宗が普及し、武士や豪族の帰依を受けた禅寺が各地に建立された。当寺もその流れの中に位置し、妙心寺の末寺として禅の法灯を守り、坐禅修行と公案問答の場を提供し続けてきた。明治期以降も地域社会との関わりを保ちながら今日に至っている。