飯綱山(1917m)を御神体とする飯綱神社は、修験道の霊場として古代から信濃の山岳信仰の中心的役割を担ってきた。飯綱権現は修験者・忍術使いの守護神としても知られ、平安時代末期から鎌倉時代にかけて修験道の発展とともに信仰が広まった。戦国時代には上杉謙信が飯縄権現を特に厚く信仰し、越後と信濃を行き来する際にこの山を崇敬したことで知られる。江戸時代には御師が全国に派遣されて飯綱信仰が広められ、講中が組織されて多くの参詣者が山を訪れるようになった。明治の神仏分離令により修験道的色彩が薄められ飯綱神社として整備されたが、山岳霊場としての性格は受け継がれた。現在も多くの登山者・参詣者が訪れる長野県を代表す…