磯崎神社は糟屋郡新宮町の沿岸部に鎮座する古社で、もとは現在の湊地区にある磯崎岬に祀られていた。漁業集落の移転とともに現在地に遷座したと伝えられる。境内には絵馬堂があり、江戸元禄期に狩野少雲が制作した「三十六歌仙画帖」の写しが奉納されており、近世の絵画文化が地域の漁村社会に浸透していた様子を今に伝えている。また境内南側には「力石」、北側には「子持ち石」と呼ばれる霊石が据えられており、「子のない女性がこの子持ち石に参ると子を授かる」という信仰が古くから伝わる。新宮の海を見守る産土神として、漁師や船乗りたちに篤く信仰されてきた。新宮湾に面したこの地は古来より博多と響灘・関門海峡を結ぶ海上交通路の要衝…