但馬国の中心地・出石は、古くは出石神社の門前町として栄えた。戦国期には山名氏が有子山に山城を築き、この地を支配した。慶長9年(1604年)、関ヶ原後に但馬を与えられた小出吉英が山麓に平山城を築いて有子山城から政務を移転し、出石城が成立した。その後、松平氏・仙石氏が入り、仙石騒動(1696年)として知られる内紛を経て、江戸期を通じて仙石氏の城下町として機能した。明治の廃藩置県で城郭建造物は解体されたが、稲荷曲輪の稲荷神社・隅櫓・登城橋は後に復元され、石垣とともに往時の面影を伝える。城跡は国の史跡に指定されており、周囲には明治16年(1883年)建設の辰鼓楼(出石の時計台)が立ち、「但馬の小京都」…