慈恵院の「慈恵(じけい)」は「慈悲の恵み」すなわち仏・菩薩の慈悲(苦しみをなくす)と恵み(幸福を与える)が人々に注がれることを意味し、仏の慈悲の実践を体現する院号である。慈悲は仏教において最も根本的な徳目の一つで、衆生の苦しみを除き(慈)幸福を与える(悲)ことが仏道の核心とされる。府中市浅間町は富士山を遥拝する浅間神社(浅間町の地名の由来)に隣接する地区に位置する。農村集落の菩提寺として農民・住民の先祖供養を担い、慈悲の恵みという実践的な信仰が人々の心の拠り所となってきた。現代においても法要の場として存続している。