定勝寺の創建は室町時代の天文年間(1532〜1555年)とされ、木曽氏の庇護を受けて曹洞宗の寺院として建立された。本堂・庫裏・山門の三棟は室町時代の建築を今に伝える貴重な遺構として国の重要文化財に指定されており、木曽谷における中世禅宗建築の精華として高い評価を受けている。江戸時代には中山道の要衝に位置する寺院として旅人の信仰を集め、旅の安全を祈る場として機能した。木曽義昌(1540〜1595年)の時代には木曽谷の禅宗文化の中心的役割を担い、尾張徳川家の支配下に入った江戸時代を通じて地域の菩提寺として維持された。昭和47年(1972年)に三棟が一括して国の重要文化財に指定され、木曽谷の歴史的建築…