十二社は十二の神々を合祀した神社で、全国各地に分布している。十二神とは一般に農業・水・土地・気候など人々の生活を守護する多様な神々を集合祀りしたものとされる。八王子市東浅川町は浅川沿いに位置する集落で、川の恵みと水害の脅威を共に受けながら農業が営まれていた。東浅川町の十二社はこの集落の氏神として、複数の守護神を合祀することで農業・水・天候など多様な祈願に応えてきた。浅川沿いの農村では水の管理が農業の命運を左右したため、水に関わる神への信仰も重要であった。江戸時代を通じて東浅川の農民たちは農作業の節目に参拝し、多様な神々の加護を求めた。明治以降の近代化を経ても地域の氏神として住民に親しまれ、現代…