木津川市山城町綺田(かばた)にある真言宗智山派の寺院で、国宝の銅造釈迦如来坐像を本尊とする。白鳳時代末期の680年前後に創建されたとされ、古代の「蟹幡(かむはた)郷」の地名に由来して、かつては加波多寺・紙幡寺などとも表記された。本尊の釈迦如来坐像は像高約2.4メートル・重さ約2トンの金銅仏で、奈良薬師寺の薬師像に比肩する日本仏教美術史上の傑作とされ、飛鳥大仏・興福寺仏頭・薬師寺薬師如来と並ぶ初期の丈六金銅仏として名高い。娘を蛇から救った蟹に報いたという「蟹の恩返し」の説話は『日本霊異記』に類話がみえ、『今昔物語集』などにも収められて、寺名と結びついて広く知られる。