観自在寺は和泉市九鬼町に位置する高野山真言宗の寺院である。「観自在」とは観世音菩薩のサンスクリット名「アヴァローキテーシュヴァラ」の漢訳で、般若心経の冒頭にも登場する名称である。四国八十八箇所の第一番札所(愛媛県愛南町)もこの名を持ち、弘法大師空海ゆかりの霊場として全国に知られる。和泉市九鬼町の観自在寺もまた空海の法脈を受け継ぐ真言寺院として創建され、観音菩薩信仰の道場として地域の人々の厚い帰依を受けてきた。九鬼町一帯は山間の集落であり、農業・林業に携わる人々が五穀豊穣・山林安全を祈願する場として当寺を大切にしてきた歴史がある。