川倉賽の河原地蔵尊は青森県五所川原市に位置する、日本三大賽の河原のひとつとして知られる霊場である。賽の河原とは、幼くして亡くなった子供たちの霊が石を積んで功徳を積もうとする場所とされ、地蔵菩薩がその子供たちを守護するという信仰に基づいている。この霊場はとりわけイタコの口寄せ(死者との交信)が行われる場所として有名であり、毎年夏に行われる「川倉賽の河原大祭」には全国から多くの参拝者が集まる。境内には無数の地蔵像や人形が奉納されており、その光景は他に類を見ない独特の宗教的雰囲気を醸し出している。亡くなった子供や家族への思いを込めた供え物が絶えることなく捧げられ、生者と死者の絆を結ぶ場として機能している。津軽の民間信仰と口寄せ文化の中心地として、宗教民俗学の観点からも極めて重要な場所である。