標高1843mの金精峠に鎮座する珍しい神社で、男性のシンボルを御神体とする五穀豊穣・子宝の神。日光と沼田を結ぶ金精道路の峠頂部に位置し、11月〜4月は積雪で冬季通行止めとなる秘境の社。戦場ヶ原・湯ノ湖が眼下に広がる絶景の地に立ち、子宝祈願や縁結びを願う参拝者が雪解け後に一斉に訪れる。かつては山岳修験道の行場でもあった尾瀬・日光国立公園内の隠れた聖地。社のすぐ下には金精トンネルが開通しており、開通前は峠越えが命がけの旅だったことから旅人の安全を守る神としても古来崇められてきた。周囲には日光の男体山や白根山などの名峰が連なり、神社に立てば上毛から下野にかけての雄大な山岳パノラマが広がる。雪解け直後の短い参拝シーズンには全国の子宝祈願者が一気に詰め掛ける幻の秘境神社である。
金精神社の創建年代は明らかでないが、古来より金精峠は日光と沼田を結ぶ山岳交通の要衝であり、旅人の安全を守る峠の神として古くから信仰されてきたと伝わる。男性のシンボルを御神体とする陽物信仰は日本各地に見られる農耕儀礼に根ざしたものとされ、当地においても五穀豊穣・子宝・縁結びの神として山麓の人々に崇められてきた。中世から近世にかけては山岳修験道が盛んとなり、金精峠一帯は修験者の行場としても機能していたとされる。近代以降、金精道路の整備が進み、1965年(昭和40年)には金精トンネルが開通したことで峠へのアクセスが改善された。それ以前の峠越えは積雪期を中心に命がけの難路であり、旅人の守護神としての性…