木更津金刀比羅神社は、元禄年間(1688〜1704年)頃、讃岐国の金刀比羅宮(現・香川県琴平町)から分霊を勧請したことに始まると伝わる。江戸時代、木更津は江戸と房総・上方を結ぶ廻船の要港として栄えており、廻船問屋や漁業関係者が海上安全の守護神を求めて讃岐の霊験あらたかな神を招いたとされる。主祭神は大物主命であり、航海・漁業の神として木更津港に携わる人々の篤い崇敬を集めた。近世を通じて廻船問屋・漁師らの寄進によって社殿や石灯籠が整備され、境内の灯籠にはその名が刻まれ当時の海運業の繁栄を今日に伝えている。明治以降、木更津港の近代化に伴い地域の産業構造が変化する中でも、海上安全を祈る信仰は継承された…