安芸城は延慶元年(1308年)、土佐国安芸郡を本拠とする安芸氏によって築かれたと伝わる。安芸氏は中世を通じてこの地を治め、代々の居城として城の整備を重ねた。戦国時代末期の16世紀後半、土佐統一を進める長宗我部元親の侵攻を受け、天正年間(1573〜1592年)に安芸氏は滅ぼされ、城は長宗我部氏の支配下に置かれた。江戸時代に入ると、土佐藩山内家の家老職を務めた五藤家がこの地の居館として利用し、城下には武家屋敷群「土居廓中」が形成された。土用竹の生け垣と石垣を特徴とするこの街並みは、近世の姿を色濃く残している。明治以降、城郭としての機能は失われたが、土居廓中の武家屋敷群は良好な状態で保存され、199…