三重県伊勢市朝熊町に位置し、「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片参り」と並んで「朝熊を駆けねば伊勢参りにならぬ」と言われた伊勢参宮に欠かせない霊場。朝熊岳(標高555m)の山頂近くに鎮座する真言宗御室派の古刹で、空海(弘法大師)が延暦年間(782〜806年)に堂宇を整備したと伝わる。伊勢神宮の「鬼門封じ」の寺院として神宮と深い関係を持ち、「神宮の奥の院」とも称される。境内の「岳参り」の風習では、伊勢参宮後に朝熊岳まで登拝することが義務とされた時代もあった。「卒塔婆」を奉納する「岳参り卒塔婆」の習俗は独特の信仰文化として知られ、境内の卒塔婆群は壮観。山頂からは伊勢湾・志摩半島が一望できる絶景スポットでもある。