香嵐渓は、愛知県豊田市足助町を流れる巴川沿いの渓谷に形成された景勝地である。その歴史は江戸時代初期の元和元年(1615年)頃にさかのぼるとされ、足助・香積寺の住職であった三栄和尚が飯盛山にカエデや杉を植えたことに始まると伝わる。以後、歴代の香積寺住職や地域住民らによって植樹が受け継がれ、渓谷一帯の樹林は長い年月をかけて形成されていったとされる。近代に入ると、この地の自然景観はより広く知られるようになり、大正時代には当地を訪れた詩人が渓谷の美しさに感動し「香嵐渓」と命名したと伝わる。昭和以降、整備が進められるとともに紅葉の名所として広く認知されるようになり、現在では約4000本のモミジ・カエデが…