興法寺は大阪府豊中市若竹町に位置する浄土真宗本願寺派の寺院である。「興法」という寺号は「仏法を興隆させる」という意味を持ち、浄土真宗の教えを広める使命を寺号に込めた命名と解される。浄土真宗本願寺派が大坂を中心とした摂津国に深く根付いた背景には、1496年(明応5年)に本願寺第8世・蓮如上人が大坂石山(現・大阪城付近)に坊舎を設けたことが挙げられる。この石山本願寺は後に織田信長との11年に及ぶ石山合戦(1570〜1580年)の舞台となり、浄土真宗と摂津国の歴史は切り離せない関係にある。若竹町周辺は豊中市の中心部に近く、江戸時代には農村集落として発展し、興法寺は地域住民の菩提寺として葬祭・法要を担…