久修園院は大阪府枚方市楠葉中之芝に所在する真言律宗の寺院である。真言律宗は奈良・西大寺を総本山とし、律を厳守しながら真言密教を修する宗派である。西大寺は奈良時代の764年に孝謙上皇(称徳天皇)の発願によって創建された大寺院で、平安末期から鎌倉時代にかけて叡尊(興正菩薩、1201〜1290年)が復興・整備し、真言律宗を確立した。叡尊は戒律の復興とともに社会事業にも力を注ぎ、ハンセン病者への施療や橋梁・道路の整備など、民衆救済の活動を積極的に行った。「久修園院」という寺号は修行の道場・修練の場という意味合いを持ち、律と密教を両立させる真言律宗の精神を示している。楠葉の地に所在する当寺は、その歴史的…