又兵衛桜は奈良県宇陀市大宇陀本郷に佇む樹齢約300年のシダレザクラで、正式名称を「本郷の瀧桜」という。江戸時代中期頃に植えられたとみられ、高さ約13メートル・幹周り3メートルを超える堂々たる巨木に成長した。名前の由来は戦国時代の武将・後藤又兵衛基次にまつわる伝説で、大坂夏の陣(1615年)で戦死したとされる一方、生き残ってこの地に落ち延びひっそりと暮らしたと語り継がれてきたことによる。この伝説は史料による確認はないが、地域に古くから根付いた口承として残されてきた。近代以降は宇陀の春の名物として地域住民に親しまれてきたが、NHK大河ドラマのオープニング映像に採用されたことで全国的な知名度が一気に…