都井岬に馬が放牧されるようになったのは寛永13年(1636年)のことで、高鍋藩主秋月種春が軍馬の育成を目的として馬を岬一帯に放ったのが起源とされる。以後、放牧された馬は世代を重ねるうちに半野生化し、「御崎馬」と呼ばれる固有の集団を形成した。江戸時代を通じて高鍋藩の軍馬供給地として機能し続け、人の手がほとんど及ばない岬の自然環境のなかで独自の生態を育んだ。明治維新後、近代化の進展とともに軍馬需要が変化したが、御崎馬は岬で生き続けた。1953年(昭和28年)、御崎馬は日本在来馬の貴重な遺伝資源として国の天然記念物に指定され、保護の対象となった。現在も約100頭が半野生の状態で岬一帯を闊歩しており、…