仲泊遺跡は、沖縄県国頭郡恩納村字仲泊の石灰岩台地(海抜約30m)に広がる国指定史跡(昭和50年〈1975年〉指定)。4か所の貝塚・岩陰住居跡からなる貝塚時代の集落遺跡と、琉球王国の幹線道路「国頭方西海道」の石畳道(比屋根坂石畳道)が複合的に保存されている沖縄でも稀有な遺跡である。発掘調査(1974〜77年)では、約3,500年前の岩陰住居跡(奥行4m・幅8m・入口高2m・石敷きの竈址)が沖縄本島で初めて確認され、貝塚時代早期第IV相の標式土器「仲泊式土器」をはじめ、九州産の黒曜石石器(島嶼間交易の証拠)・長さ30.2cmという県内最大級の石斧・木製品(この時代の沖縄初発見)が出土した。遺跡内には「イユミーバンタ」(魚見崖)と呼ばれる展望台があり、エメラルドグリーンの東シナ海を一望できる。国道58号沿いの恩納村博物館に隣接し、出土品・歴史展示が充実。那覇空港から車で約80分(高速・石川ICか…
仲泊遺跡は、沖縄の先史文化と琉球王国時代の交通インフラが一か所に重なった複合遺跡である。
石灰岩の台地は先史時代から人類の居住に適した環境を提供し、約3,500年前(貝塚時代早期第IV相)には岩陰を利用した居住が営まれていた。発掘で明らかになった岩陰住居は奥行き4m・幅8m・入口高2mの空間に石敷きの竈(かまど)址を備え、沖縄本島で初めて確認された岩陰住居として考古学的に大きな意義を持つ。出土した「仲泊式土器」はこの文化相の標式土器として広く知られ、九州産の黒曜石や県内最大級(30.2cm)の石斧は、当時の島嶼間交流の広がりを示している。
時代が下り、琉球王国が成立すると、恩納村付近には首…