南郷春日神社は大阪府豊中市浜に鎮座する春日系の神社である。春日大社(奈良市)は768年(神護景雲2年)、藤原氏の祖神を奉斎するために創建され、武甕槌命・経津主命・天児屋根命・比売神の四柱を主祭神とする。平安時代以降、藤原氏の隆盛とともに春日大明神への信仰は全国に広まり、摂津をはじめ各地に分霊が勧請された。豊中市浜の地域は摂津国西部の海岸部・低湿地帯に位置し、漁業や農業を生業とする集落が形成された。当社はその地の氏神・産土神として創建され、住民の生業の安全と五穀豊穣を守護してきた。明治の神仏分離後は単立神社として独立し、地域の鎮守として信仰を集めている。