能代市に鎮座し、鶴形山を御神体とする能代を代表する神社の一つである。能代は米代川下流に位置し、古くから木材産業(天然秋田杉)と日本海交易で栄えた港湾都市で、鶴形神社はその繁栄を守護する地域の守護神として崇敬されてきた。境内は鶴形山の豊かな自然に囲まれており、秋田杉の巨木が林立する厳かな雰囲気が参拝者を迎える。能代は「天然秋田杉の里」として知られ、江戸時代には秋田杉が全国に流通し秋田藩の財政を支えた。鶴形神社はその林業・木材産業の守護神としての性格も持ち、木こりや材木商人たちの厚い信仰を集めた。また能代は北前船の寄港地として米・木材・北方産品の交易で栄えたため、海上交通安全を祈る人々の信仰も集めた。現在も能代市民の氏神として年中行事が斎行されており、地域の歴史と産業文化を今に伝える神社として大切にされている。