長野市松代町大室に広がる、5世紀前半から8世紀にかけて営まれた国内最大級の古墳群。長野盆地南東部の谷筋に約500基が密集し、うち400基以上が石を積み上げて墳丘とする「積石塚」という特異な形式を持つ。中でも天井を左右から石を持ち送って合わせる「合掌形石室」は全国で40例ほどしか確認されておらず、その大半がこの古墳群に集中する。渡来系氏族との関わりを指摘する説が根強く、馬具や大量の馬骨の出土は古代の馬匹生産との関係も示唆する。土師器・須恵器・土馬なども出土し、一部は明治大学博物館で展示されている。1997年に国の史跡に指定され、大室古墳館では出土品の展示とともに古墳群の解説を行う。園内では実際に石室内部に立ち入れる古墳もあり、渡来文化の痕跡を間近に体感できる。