大村神社の創建時期は不詳だが、延長5年(927年)成立の『延喜式』神名帳に伊賀国伊賀郡の式内社として記載されており、貞観5年(863年)には神階が従五位下に昇叙された記録がある。社伝では主祭神・息速別命が垂仁天皇の皇子であり、その後裔「阿保君」を名乗った阿保氏が伊賀国阿保村に住したことに由来するとされる。この地域は奈良の春日大社と深い縁があり、神護景雲2年(768年)の春日神遷幸の伝承も残る。配祀神として春日四神(武甕槌命・経津主命・天児屋根命)が合わせて祀られるのもその影響である。天正15年(1587年)に現在の宝殿が造営されており、一間社入母屋造のこの建物は大正9年(1920年)に国の重要…