鹿角市十和田大湯に位置する縄文時代後期(約4000年前)の大規模な環状列石で、2021年に「北海道・北東北の縄文遺跡群」として世界文化遺産に登録された。二つの環状列石(野中堂環状列石・万座環状列石)からなり、大きいものは直径46mに達する。中央に「日時計状組石」と呼ばれる仕組みが備わり、夏至の日没方向を向いていることから縄文人の天文知識と高度な宗教的世界観が読み取れる。環状列石は単なる墓地ではなく、縄文社会の宗教的センター・コミュニティの結節点として機能した祭祀遺跡と考えられている。現地には史跡公園が整備されており、復元された環状列石を実際に見学しながら縄文の精神世界を体感できる。隣接する「縄文の里・大湯」ではストーンサークルに関する詳細な展示が行われ、出土品や研究成果を学べる。4000年前の縄文人の高度な精神文化と社会組織を示す東北・日本を代表する世界遺産の遺跡である。