王禅寺は横浜市青葉区王禅寺に所在する真言宗の古刹で、東国花の寺百ヶ寺のひとつに数えられる名刹である。山号は琴平山、正式には琴平山蓮花院王禅寺という。創建は平安時代末期、治承年間(1177〜81年)と伝えられ、源頼朝が鎌倉に幕府を開く直前の時期にあたる。本尊は聖観世音菩薩で、古来より観音信仰の霊場として知られてきた。境内には樹齢数百年の大木が茂り、しだれ桜と紅葉の名所として四季を通じて多くの参拝者が訪れる。江戸時代には「日本最初の禅寺」との伝承も記録されているが、これは禅宗との習合による後世の付会とみられる。たまプラーザ駅の北東、丘陵地帯に位置し、周辺は王禅寺の地名を残す住宅地となっている。近隣の王禅寺ふるさと公園と合わせて青葉区有数の自然・歴史散策コースを形成している。青葉区の歴史を語る上で欠かせない古刹として、地域の人々に深く親しまれている。