龍神社は大阪狭山市大字岩室に鎮座する神社で、龍神(水神)を祀る社として古くから水を得ることが死活問題であった農業集落の信仰を集めてきた。岩室の地名は岩や岩窟にまつわる地形的特徴を示しており、古代より山裾・湧水地帯に龍神が宿ると信じられてきた日本の自然信仰と深く結びつく。大阪狭山市は日本最古のため池の一つとされる狭山池を有する地域であり、水の管理は古代から中世・近世を通じて地域の存立に直結する重大事であった。龍神への祈りは、水の恵みへの感謝と旱魃・水害からの守護を願う農民の切実な思いを反映している。江戸時代には地域の鎮守として機能し、明治の神社整理を経て現在に至っている。