深廣寺は六本木七丁目に位置する浄土宗寺院であり、同丁目には崇巖寺・光専寺といった浄土宗の寺院が集まり、江戸時代の武家地寺院群の名残を今日に伝えている。「深廣」という寺名は、阿弥陀仏の慈悲が深く広大であることを示し、その本願の深さと普遍性を体現したものである。浄土宗が説く阿弥陀仏の「四十八願」はすべての衆生の救済を誓ったものであり、その深広な本願に帰依する念仏の道を同寺は武家社会に伝えてきた。江戸時代を通じて近隣の旗本・御家人の葬儀や年忌法要を担い、武士とその家族の信仰を支えた。戦後、六本木が国際的な歓楽・文化の街として知られるようになった後も、深廣寺は現代の都市の中に静かにたたずみ、念仏の教え…