真法院は大阪市鶴見区鶴見に位置する法相宗の寺院である。法相宗は、唐に渡った玄奘三蔵(602〜664年)がもたらした唯識思想を基盤とし、奈良時代に日本へ伝来した。奈良の興福寺と薬師寺を大本山とするこの宗派は、万物の存在を「識」の働きによって解明しようとする精緻な哲学的教義で知られる。法相宗の寺院は奈良時代から平安時代にかけて都周辺に多く建立されたが、真法院はその法灯を受け継ぐ寺院として大阪の地に根付いた。唯識の教えに基づく修学の場として、また地域の仏事を担う寺として、長年にわたり信仰を集めてきた。