諏訪神社は長野県の諏訪大社を総本社とし、建御名方神を主祭神として武運・農業・狩猟を司る神として全国に広く勧請された。八王子市諏訪町は北条氏照が築いた八王子城の城下町に近い集落であり、この諏訪神社は戦国期から城下の武士と農民双方の崇敬を集めてきたと考えられる。建御名方神は武の神として武士階級に特に信仰されたが、農業守護と狩猟安全の神としても農村部で広く信仰された。1590年の豊臣秀吉による小田原攻めの際、八王子城は落城し北条氏は滅亡したが、地域の信仰は続いた。江戸時代には徳川幕府の統治下で八王子は宿場町として発展し、諏訪神社は引き続き地域の氏神として住民の崇敬を集め続けた。