高市御県神社は、奈良県橿原市四条町に鎮座し、天津彦根命を主祭神とする式内名神大社。「御縣(みあがた)」とは古代朝廷の直轄農耕地のことで、大和国には高市・葛城・十市・志貴・山辺・曽布の六御縣が置かれ、当社はその高市御縣を守護する社として、大和六御縣神社のうち唯一名神大社に列格する格式を誇る。大同年間(806〜810年)の史料には「高市御縣神社神封二戸」と記され、早くから朝廷の保護を受けてきたことが確認される。貞観元年(859年)1月27日には従五位下から従五位上へ昇叙した記録が『日本三代実録』に残る。主祭神の天津彦根命は天照大神が素盞嗚尊との誓約(うけい)において生んだ五男神の一柱で、古来より大…