昆陽寺の創建は奈良時代に遡る。行基(668-749)は天平3年(731年)頃、摂津国の昆陽野(こやの)に布施屋・池を設け、旅人や貧者を助けながら伝道活動を行った。この昆陽施院が昆陽寺の前身とされる。行基はその後天平17年(745年)に聖武天皇の勅を受けて東大寺大仏建立に尽力し、日本最初の「大僧正」に任じられた高僧である。当寺は行基が開いた「畿内49院」の一つで、西国街道(現在の国道171号)沿いに建つ立地から、奈良時代以降は旅人・巡礼者の休息所・祈願所として機能してきた。江戸時代には高野山真言宗の法灯を守り、地域では「こやでら」「行基さん」と呼ばれて親しまれた。境内には行基ゆかりの池が残り、薬…