富田林興正寺別院は富田林市富田林町に位置する真宗興正寺派の別院で、京都の興正寺を本山とする浄土真宗の一流派の拠点である。富田林の寺内町は1560年代(永禄年間)に興正寺の学頭・富田林若江家(後の杉山家)によって開かれた歴史をもち、興正寺との深い関係のなかで発展した町である。戦国期の混乱のなか、本願寺門徒が自衛のために作り出した寺内町の構造(土塁・濠・寺を中心とした町割り)が今日も残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。別院はこの寺内町の形成とともに設けられ、興正寺の教線を河内南部に広げる拠点として機能してきた。江戸時代には参勤交代の宿場としても利用され、地域の政治・宗教・経済の要…