龍禅寺は、茨城県取手市米ノ井に所在する天台宗の寺院で、創建は1400年(応永7年)頃とされる。中世に地域の信仰の拠点として整備され、室町時代に三仏堂が建立されたと伝わる。三仏堂は釈迦如来・薬師如来・阿弥陀如来の三尊を安置し、過去・現在・未来の三世を象徴する堂として機能してきた。同堂は茨城県内でも最古級の木造建築とされ、室町時代の寺院建築の様式を今日に伝える極めて貴重な遺構である。近世には天台宗の修行道場として法華経の読誦や密教の修法が継続的に行われ、地域の宗教的中心としての役割を担ってきた。近代以降、三仏堂の建築的・文化的価値が広く認識されるようになり、国指定重要文化財に指定された。現在も境内…