土佐稲荷神社は大阪市西区北堀江に鎮座する稲荷社で、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)を主祭神とする。この地はもと土佐藩(高知藩・山内氏)の大坂蔵屋敷の跡地にあたり、藩邸内に奉祀された稲荷社が起源と伝わる。土佐藩は江戸時代を通じて大坂に蔵屋敷を構え、年貢米や特産品の売買・金融取引を行う拠点としていた。明治維新後に藩制が廃されると蔵屋敷の土地が民間に転じ、稲荷社は地域住民の鎮守として引き継がれ「土佐稲荷神社」の社名を保った。三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎(1835〜1885)が土佐出身であり、三菱の前身企業の活動とも深い縁があるとされる。商売繁盛・五穀豊穣を司る稲荷神として近世から現代まで商人・市民に…